※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、掲載カードローン各社の営業時間等が変更になっている場合があります。詳細は各社公式サイトをご確認ください。

監修者
ファイナンシャル・プランナー
伊藤 亮太
いとう りょうた
プロミス |
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三菱UFJ銀行カードローン |
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目次
カードローンとキャッシングの違い
- カードローンとは?
- 消費者金融や銀行などの金融機関が提供する個人向けの融資サービスのこと。
混同されやすいものにクレジットカードでのキャッシングがあります。キャッシングとは、クレジットカードに付帯できるサービスのひとつで、コンビニやATMで現金を借りられる機能のことです。
カードローンとキャッシングのどちらでお金を借りた場合も、最大年18.0%の利息がかかります。
利息の目安
利息 | |
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カードローン | 最大年18.0% |
キャッシング | 最大年18.0% |
しかし、いくらまで借りられるのかを示す利用限度額(借入限度額)には違いがあります。
キャッシングの場合、借入できるのはクレジットカードの利用限度額(利用可能枠)からショッピング利用額を差し引いた金額です。そのため、もしショッピング利用額が多くなれば、キャッシング枠が減ってしまうことになります。
一方、カードローンは融資に特化した商品のため、審査通過時に決まった利用限度額の範囲内であれば自由に利用できます。
それでは、カードローンの限度額について詳しく説明しましょう。
カードローンの利用限度額はどれくらい?
カードローンでいう「利用限度額」には2つの意味があります。
- カードローンの利用限度額
- 個人の利用限度額
それぞれ見ていきましょう。
カードローンの利用限度額
カードローンの利用限度額とは、各カードローンが1人あたりに貸付できる金額を指します。カードローンの利用限度額は商品によって異なります。
消費者金融のカードローンの利用限度額
カードローン・金融機関 | 利用限度額 |
---|---|
アコム | 1〜800万円 |
アイフル | 1〜800万円 |
レイクALSA | 1〜500万円 |
SMBCモビット | 1〜800万円 |
プロミス | 1〜500万円 |
銀行のカードローンの利用限度額
カードローン | 利用限度額 |
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楽天銀行スーパーローン | 1万〜800万円 |
みずほ銀行カードローン | 10万〜800万円 |
三井住友銀行カードローン | 10万〜800万円 |
オリックス銀行カードローン | 0.1万〜800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 10万〜500万円 |
個人の利用限度額
一方、個人の利用限度額とは、利用者がその商品で借りることのできる最大金額のことをいいます。
初めてお金を借りる場合、残念ながら各カードローンの最大限度額まで借りることはまずできません。
審査通過時の利用限度額は、10〜50万円になることが多いと言われています。
カードローンは、個人の利用限度額の範囲内であれば、必要な時に必要な金額を借りられます。
たとえば、利用限度額が最大50万円で、すでに10万円を借りているとしたら、追加で借りることができるのは40万円までです。
その後、新たに15万円を借入したならば、追加で借入できるのは25万円までになります。

できるだけ多くの金額を借りたいなら、単に最大限度額が高いカードローンを選べばいいというものではありません。
個人の利用限度額は申込時に行われる審査によって決まるためです。
次は、どうやって利用限度額が決まるのかを説明していきます。
利用限度額は審査で決まる
カードローンに申し込むと、まず、申込内容や提出書類に基づき審査が行われます。
各カードローン会社の審査基準は開示されていませんが、利用限度額の決定には以下の4つが影響するといわれています。
- 年収
- 職業や雇用形態、勤続年数
- 返済の遅延などの有無
- 他社からの借入状況
詳しい内容を見ていきましょう。
(1)年収は利用限度額の決め手のひとつ
申込者の年収によって、借入できる金額は大きく変わります。
消費者金融のカードローンの場合、貸金業法で定められた総量規制というルールによって、年収の3分の1以上借りることはできません。たとえば、年収300万円の人が借入できる金額は、100万円までとなります。
一方、銀行のカードローンは総量規制の対象ではありませんが、各銀行は総量規制に準じた自主規制を行っています。したがって、銀行でも年収の3分の1を超える貸付が行われることはほとんどないでしょう。
(2)職業や雇用形態、勤続年数が影響することもある
利用限度額には、社会的な信用度や雇用の安定性も関係します。社会的に信用がある就職先で、雇用が安定しているほど、返済能力も高いと考えられるためです。同様に、勤続年数が長い場合も、収入が安定していると判断され、利用限度額にプラスになる可能性があります。
たとえば、パート・アルバイト(フリーター)や派遣社員よりも大手会社員や公務員のほうが、利用限度額が高くなる場合があるということです。
なお、収入がない専業主婦は消費者金融のカードローンに申し込むことはできません。ただし、一部の中小消費者金融では、配偶者の同意があれば夫婦の年収の3分の1までの借入が認められる「配偶者貸付制度」を利用できる場合があります。
(3)遅延や延滞をしたことがあると利用限度額が下がる場合も
借入限度額の審査には、個人信用情報機関への照会というプロセスがあります。カードローン会社は信用情報から以下の記録の有無を確認しています。
- クレジットカードやローン、携帯電話などの支払を延滞していないか
- 個人再生や自己破産、任意整理といった債務整理をしていないか
- 長期の延滞などの理由でクレジットカード等を強制的に解約されていないか
- 長期の延滞などの理由で保証会社に一括返済してもらったことがないか
もし、支払遅れをしたことがある場合は、審査の際に信用度が低いとみなされ、利用限度額が下がる可能性があります。
さらに、長期の延滞・滞納や債務整理、強制解約などの情報がある場合は、審査自体に通らないことも考えられるので注意しましょう。
(4)他社からの借入状況も借入限度額に関係する
利用限度額は最大で年収の3分の1までになるということは先に述べた通りです。
この時注意すべきなのは、他社からの借入も含めた借入総額が年収の3分の1を超えないように制限されるということ。
たとえば、年収300万円の人が他社からすでに50万円借りているとしたら、新たに申し込んだカードローンの利用限度額は最大で50万円までになると考えられます。
さらに言うと、年収300万円の人が他社からすでに100万円借りていた場合、それ以上の借入はできないということです。他社からの借入件数や借入残高がすでに多い場合は、できるだけ返済してから申し込んだ方がよいでしょう。

なお、他社借入と一口に言っても、総量規制の対象になるものとならないものがあります。
クレジットカードの場合、ショッピング利用は総量規制の対象外となりますが、キャッシング利用は対象となるので注意しましょう。
総量規制の対象
- 消費者金融のカードローン
- クレジットカードでのキャッシング
総量規制の対象外
- クレジットカードのショッピング枠
- 銀行のカードローン
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 奨学金
銀行のカードローンは総量規制の対象外となっていますが、各銀行は貸しすぎを防ぐため総量規制と同様の自主規制を行っています。
カードローン申込時の注意点
カードローンを申し込む際には、以下の点に注意しましょう。
- 借入希望額を書ける場合は無理なく返済できる金額にする
- 年収や他社借入の状況など、申込情報に嘘は書かない
カードローンの中には申込時に借入希望額を書けるものもあります。
しかし、返済能力を超えた金額を設定すると審査に通りにくくなるので、無理なく返せる金額を書きましょう。総額規制の問題があるので、年収の3分の1までの金額に収めることも大切です。
少しでも多く借りられるように年収を高めに書きたいと思う人もいるかもしれませんが、カードローン会社は年齢や勤務先などから大体の年収を推測できます。
推測とあまりにもズレがある場合は、事実確認のため収入証明書類の提出を求められるでしょう。
収入証明書類を確認すれば、すぐに正しい年収がわかります。
他社からの借入件数や借入金額についても同様です。少なめに書いたとしても、信用情報を見れば他社の利用状況や返済状況といった利用履歴は一目瞭然。あっという間に嘘がバレてしまいます。
虚位の申告を行うと、審査に通らないどころか、他のカードローンなどで借入できなくなる可能性もあるので絶対にやめましょう。
利用実績を積んでいけば、利用限度額を増やすことも可能です。
次は利用限度額の増額申請方法について説明しましょう。
実績を積めば借入限度額の増額も可能!
カードローンでは利用限度額を超えて追加借入することはできません。
ただし、半年以上の利用実績があれば、増額申請を行うことで利用限度額を増額できる可能性があります。
追加融資を希望する場合、別のカードローンに申し込むという方法もありますが、金利面で言えば今使っているカードローンの利用限度額の増額申請を行ったほうがよいでしょう。
基本的にカードローンは利用限度額が高いほど金利が低く設定されているので、利用限度額を増額することによって金利が下がる可能性があります。
アコムの金利の例
借入限度額 | 適用金利 |
---|---|
1万~99万円 | 年7.7~18.0% |
100万~300万円 | 年7.7~15.0% |
301万~500万円 | 年4.7~7.7% |
501万~800万円 | 年3.0~4.7% |
増額申請の方法
一般的な増額申請の流れは以下の通りです。
- 電話やWeb(専用マイページ)から申込
- 再審査
- 審査結果の通知
増額審査にかかる時間はカードローン会社によって異なりますが、一般的には新規申込時より短いケースが多いとされています。
契約時の勤務先にまだ在籍しているかどうか在籍確認が入る場合もあるようです。
増額申請の必要書類
増額申請時に以下に当てはまる場合は収入証明書類が必要になります。
- 利用限度額が50万円を超える場合
- 他社を含めた借入総額が100万円を超える場合
ただし、カードローン会社によってはそれ以外の場合に収入証明書が必要になることもあるので、事前に確認するとよいでしょう。
収入証明書として使える書類には以下があります。
収入証明書として使える書類
会社員の場合 | ・源泉徴収票 ・直近2ヶ月分の給与明細書 など |
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個人事業主の場合 | ・確定申告書 ・課税証明書 など |
初めてお金を借りるならどこを選べばいい?
お金を借りる際、カードローンの限度額から商品を選ぶことにはあまり意味がないことがわかりました。それでは、初めてお金を借りる場合、どこを選べばよいのでしょうか。
カードローンの場合、消費者金融のカードローンと銀行のカードローンでは特徴が異なります。
どちらが自分に合っているかを検討してみましょう。
金利を重視するなら銀行のカードローン
一般的に消費者金融のカードローンの金利は最大年18.0%、銀行のカードローンの金利は最大年14.6%が目安となります。そのため、普通預金口座を持っている銀行で借りたい人や利息の支払額を抑えたいという人には、銀行のカードローンが適していると言えるでしょう。
ただし、銀行のカードローンは消費者金融のカードローンに比べて審査が複雑なため、融資までに時間がかかる傾向があります。早くお金を借りる必要がある場合は、消費者金融のカードローンのほうがよいでしょう。
銀行のカードローンの金利・融資までの時間
銀行のカードローン | 金利 | 融資までの時間 |
---|---|---|
楽天銀行スーパーローン | 年1.9%~14.5% | 即日融資不可(数日かかる場合あり) |
みずほ銀行カードローン | 年2.0%~14.0% (※) |
即日融資不可(最短翌営業日) |
三井住友銀行カードローン | 年4.0%~14.5% | 即日融資不可(本人確認書類提出後、最短翌営業日) |
オリックス銀行カードローン | 年1.7%~17.8% | 即日融資不可(時間がかかる場合あり) |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 年1.8%~14.6% | 即日融資不可(最短翌営業日) |
(※)みずほ銀行の住宅ローンの利用で金利引き下げ。引き下げ後の金利は年1.5〜13.5%
早く借りたいなら消費者金融のカードローン
消費者金融のカードローンの強みは、なんといっても融資までの早さです。
大手消費者金融のカードローンには審査が最短30分で終わるものもあり、お金が必要になったその日に借りることもできます。
一方、金利は最大年18.0%となっていますが、大手消費者金融のカードローンには初めて利用する人を対象にした無利息期間サービスがあるところもあります。たとえば、プロミスの場合は初回借入翌日から30日間無利息となります(※)。つまり、その期間内にお金を返せば金利は0円になるということです。
早く借りて早く返すのであれば、消費者金融のカードローンを検討する価値はあると言えるでしょう。
(※)メールアドレスとWeb明細利用の登録が必要
消費者金融のカードローンの金利と融資までの時間
消費者金融のカードローン | 金利 | 融資までの時間 |
---|---|---|
アコム | 年3.0%~18.0% | 最短即日(最短30分で審査回答) |
アイフル | 年3.0%~18.0% | 最短1時間(最短30分で審査回答) |
レイクALSA | 年4.5%~18.0% | 最短60分(最短15秒で審査結果を表示)(※) |
SMBCモビット | 年3.0%~18.0% | 最短即日(申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合がある)(最短30分で審査回答) |
プロミス | 年4.5%~年17.8% | 最短1時間(最短30分で審査回答) |
(※)21時(日曜日は18時)までの契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、当日中の振込が可能。一部金融機関および、メンテナンス時間等を除く。
審査が不安な場合は借入診断を使ってみよう
他社借入があるなど審査が不安な場合は、各カードローン会社の「借入診断」を行ってみましょう。
年齢や年収、他社からの借入額といった情報を入力するだけで、借入できるかどうかの目安が表示されます。
あくまで簡易診断のため、借入できることを確約したり利用限度額がわかったりするものではありませんが、申込の際の参考にはなるでしょう。
そのほか、返済シミュレーションを用意しているカードローンも多くあります。希望金額の借入を行った場合の返済額や返済回数を計算できるので、無理のない返済プランを立てる際に役立ちます。