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監修者
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
飯田 道子
いいだ みちこ
目次
母子福祉資金貸付金・父子福祉資金貸付金・寡婦福祉資金貸付金の貸付制度
「母子父子寡婦福祉資金貸付金」とは、自治体がひとり親家庭にお金を貸してくれる制度です。児童(20歳未満)を扶養している母子・父子家庭、かつて母子家庭で子どもを育てたことのある寡婦が貸付の主な対象となっています。
母子福祉資金貸付金の対象
- 20歳未満の児童を扶養している配偶者のいない女性(母子家庭の母・シングルマザー)
- 母子家庭で母に扶養されている子ども
父子福祉資金貸付金の対象
- 20歳未満の児童を扶養している配偶者のいない男性(父子家庭の父・シングルファーザー)
- 父子家庭で父に扶養されている子ども
寡婦福祉資金貸付金の対象
- かつて母子家庭の母として児童を扶養していたことのある女性(寡婦)
その他
- 父母のない児童
- 死別・離婚などによって配偶者のいない40歳以上の女性(母子家庭の母・寡婦を除く)
- 母子・父子福祉団体
児童の修学資金は無利息なので奨学金や教育ローンよりも借りやすい
母子父子寡婦福祉資金貸付金は使い道に応じて12種類の資金があり、「就学支度資金」や「修学資金」などは、連帯保証人の有無に関係なく無利息で貸付を受けられます。
就学支度資金は、高校や大学などの入学準備に使えるお金です。 一方、修学資金は授業料や通学費などに使えるお金が毎月交付されるので、現在の収入では授業料を払える見込みがないという場合にも頼りになります。
母子父子寡婦福祉資金貸付金の種類
資金の種類 | 内容 | 貸付限度額 | 利息 |
---|---|---|---|
修学資金 | 高校・専門学校・大学などの授業料や通学費、教科書代など | ※私立の自宅外通学の場合 月額52,500円〜96,000円 | 無利息 |
就学支度資金 | 小・中・高・大学などの入学に必要な費用 | 63,100円〜590,000円 | |
修業資金 | 子どもが事業を始めたり会社に就職するための学習費用 | 月額68,000円 | |
事業開始資金 | 事業を始めるために必要な設備・機械などの購入費用 | 2,870,000円 (団体は4,320,000円) | 保証人有:無利息 保証人無:年1.0% ※就職支度資金を子どもが借りる場合は無利息となる |
事業継続資金 | 事業を継続するために必要な商品、材料などの購入費用 | 1,440,000円 | |
技能習得資金 | 事業を始めたり会社に就職したりするための学習費用 | 月額68,000円 | |
就職支度資金 | 子どもが就職するために必要な衣服や通勤用自動車などの購入費用 | 100,000円 | |
医療介護資金 | 医療または介護を受けるために必要な費用 | 医療:340,000円 介護:500,000円 |
|
生活資金 | 技能習得期間中や医療介護期間中、失業中などに生活を維持するために必要な費用 | 月額105,000円 (技能習得期間中は月額141,000円) |
|
住宅資金 | 住宅の建設・購入・改築などに必要な費用 | 1,500,000円 | |
転宅資金 | 引っ越しのために必要となる敷金・礼金など | 260,000円 | |
結婚資金 | 子どもが結婚する際に必要な費用 | 300,000円 |
教育資金を借りる場合には第二種奨学金や国の教育ローンも有力な選択肢ですが、第二種奨学金は最大年3.0%、国の教育ローンは年1.66%の利息がつくので、返済期間が長くなるほど支払総額が増えることになります。
厚生労働省がまとめた母子父子寡婦福祉資金の貸付実績によると、件数・金額とも9割が子どもの修学資金関係。たくさんの人が教育資金の準備に活用していることがわかりますよね。
母子・父子・寡婦福祉資金の貸付を受けるには審査に通る必要がある
母子父子寡婦福祉資金を貸し付けてもらえるかどうかは、審査によって決定します。
はっきりとした審査基準は明らかにされていませんが、以下のケースは審査を通過することが難しいといわれています。 ただし、就学支度資金や修学資金など子どもが連帯借受人となる資金は貸付可能な場合もあるので、役所に確認してみましょう。
審査通過が難しいケース
- 返済が難しいと考えられる場合
- 無職や収入があまりにも少ない場合、申請した人が高齢の場合は、返済能力がないと判断される可能性があります。
- 多重に借金がある場合
- 他のローン・クレジットを含めた年間の返済額が年収の25%を超える場合(基準は自治体によって異なる)は、返済計画が成り立たないと判断される可能性があります。
- 十分な収入がある場合
- 申請した人や同居する家族の収入が自治体の基準額を超える場合は、制度を利用しなくても必要な資金をまかなえると判断される可能性があります。
- 税金や公共料金などの滞納がある場合
- 税金や公共料金などの滞納がある場合は、返済が難しいと判断される可能性があります。
- 自己破産や民事再生などをしている場合
- 原則として、自己破産や民事再生、特定調停、任意整理といった債務整理をしている人は、貸付の対象となりません。ただし、債務整理から一定期間が経っている場合は、その際の要因や今後の生活設計、返済能力、生活の向上に向けた意欲などによって貸付可能かどうかを判断することもあります。
- 生活保護を受けている場合
- 生活保護のみで暮らしている場合は、貸付の対象とならない場合が多いです。自立に向けて他の制度の活用を案内されることがあります。
母子父子寡婦福祉資金を親が借りる場合、連帯保証人は原則不要!
母子父子寡婦福祉資金貸付金のうち、子どもの就学支度資金、修学資金、就職支度資金、修業資金を親が借りる場合は、原則的に連帯保証人を立てる必要はありません。
ただし、子どもが「連帯借受人」として親と同等の返済義務を負うことになるので、親が滞納して連絡がつかない場合は、連帯借受人である子どもに連絡があります。
子ども自身が借りる場合は、親などが連帯保証人になる必要があるので注意しましょう。
なお、そのほかの資金も連帯保証人なしで借りることができますが、年1.0%の利息がつきます。
母子父子寡婦福祉資金貸付金の相談・申込は市役所などの役所へ
母子父子寡婦福祉資金貸付金の申込は、住んでいる市区町村の役所に行います。 申請から貸付が決定するまで通常1ヶ月以上かかるので、早めの相談がおすすめです。
- 相談
- 申請
- 審査
- 貸付の決定
- 資金の交付
- 返済(償還)
- 返済完了
住んでいる市区町村の役所に相談します。担当窓口によっては予約が必要になる場合もあるので、電話などで事前に確認しましょう。
相談時に申請が適切であると判断されたら、役所に申請書と添付書類を提出します。
貸付可能かどうかを役所が審査します。
貸付が可能だった場合は、借用書を役所に提出し、返済方法を決めます。修学資金などは卒業時に返済方法を決める場合もあります。
交付請求書を役所に提出すると、資金が交付されます。
事前に決めた方法どおりに返済します。
返済が完了すると、借用書が返却されます。
母子父子寡婦福祉資金貸付金は返済開始までに猶予期間がある
母子父子寡婦福祉資金貸付金は、貸付が終了してから返済が始まるまで6ヶ月〜1年間の据置期間が設けられています。たとえば修学資金で大学に通った場合は、卒業の6ヶ月後から返済を始め、20年以内に返済を終えるイメージです。
子どもが高校に進学する際に就学支度資金・修学資金を借り、大学などに進学した場合は、「支払猶予申請」を出せば在学中の返済を待ってもらえる可能性があるので、役所に相談するといいでしょう。
滞納してしまうと、連帯借受人や連帯保証人に督促が行われるほか、遅延日数に応じて違約金(滞納金額に対して年5.0%)が加算されるので注意してください。
早く融資してほしいなら審査期間が短めのカードローンという選択肢も
受験料など一時的に必要なお金を早く借りたい、生活資金などにも使いたいという場合は、カードローンという選択肢もあります。
これまで見てきたように、母子父子寡婦福祉資金貸付金を活用すればひとり親家庭のニーズに合った資金を無利息または年1.0%の利息で借りることができます。 しかし、借入までに1ヶ月以上の期間が必要になるため、急いでお金を借りたいケースには不向きです。 また、それぞれの資金の使い道が限定されているので、自分の判断で別の目的に使うこともできません。
そんなときに便利なのが、審査期間が比較的短く、即日融資も可能なカードローンです。
早ければその日に借りられる
カードローンの審査期間は金融機関によって異なりますが、消費者金融のカードローンは銀行のカードローンに比べて審査期間が短いといわれています。
消費者金融のカードローンとは、「アコム」「アイフル」「プロミス」といった消費者金融会社が提供している商品です。大手消費者金融のカードローンの審査期間は最短で30分と早く、即日融資が可能なところもあります。
大手消費者金融のカードローンの無利息期間の例
カードローン | 審査時間 | 融資時間 |
---|---|---|
プロミス | 最短30分 | 最短1時間 |
アコム | 最短30分 | 最短即日 |
アイフル | 最短30分 | 最短1時間 |
無利息期間サービスを活用すれば金利がお得に
大手消費者金融のカードローンの多くは、はじめて契約した人を対象に利息がかからない(無利息)期間を設けています。 その期間内に返済すると金利は0円となるので、一時的にお金を借りたい人におすすめです。
契約日の翌日から最大30日間無利息になるサービスが主流ですが、プロミスは実際にお金を借りた日から無利息期間のカウントが始まるのがうれしいところ。
初回利用日から最大で30日間無利息(メールアドレスの登録・Web明細の利用登録が必要)なので、契約してから借入までに日にちが空いてしまった場合も安心です。
大手消費者金融のカードローンの無利息期間の例
カードローン | 無利息期間 |
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プロミス | 初回利用なら初回借入の翌日から最大30日間(※) |
アコム | 初回利用なら契約翌日から最大30日間 |
アイフル | 初回利用なら契約翌日から最大30日間 |
(※)メールアドレスとWeb明細の登録が必要
プロミス |
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アコム |
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アイフル |
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