持ち家は売る必要がある?賃貸は引っ越しが必要?生活保護申請と住居の疑問に答えます!

持ち家は売る必要がある?賃貸は引っ越しが必要?生活保護申請と住居の疑問に答えます!

 

住居は生活の基盤となる重要なもの。

生活が苦しくて、生活保護を利用しようと思っている人の中にも、持ち家のある人、賃貸の人、新しく賃貸契約をしたい人、立ち退きを迫られて引っ越しをしなければならない人、様々な状況があり、それぞれ心配事や悩みがあるでしょう。

住居に生活保護に関わる疑問について、まとめてみました。

持ち家がある場合も生活保護が受けられる?

生活保護を利用するには、資産や能力の活用が求められます。

持ち家は、「住む」ことで資産を活用していることになり、都市部などで住宅を売却することで多くの売却益を得られる場合を除き、原則として持ち家があっても、生活保護を利用することが出来ます。
(売却を求められる目安は、標準3人世帯の生活扶助と住宅扶助特別基準の10年分、全国平均で概ね2,300万円)

東京都内で持ち家に住みながら利用している実例も多数あります。
慌てて売ったりせず、まず福祉事務所に相談しましょう。

高齢者世帯の持ち家の場合は注意

評価額が500万円以上の不動産を保有している高齢者世帯の場合、生活保護よりも「要保護世帯向け長期生活支援資金」の活用が優先されます。
リバースモーゲージと呼ばれる制度で、持ち家や土地を担保に融資を受けることになります。

厚生労働省:生活福祉資金貸付条件等一覧

http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/kashitsukejoken.html

持ち家がマンションなどの場合はどうなる?

扱いは一戸建ての場合と変わりませんが、生活保護の「住宅扶助」には「管理費」や「修繕積立金」などは含まれないので、他の扶助の分からやりくりする必要があります。

住宅扶助の金額はどれくらい?適用の範囲は?

生活保護の「住宅扶助」は賃貸住宅や借地の場合、家賃・地代など毎月一定の支出があるものに支給されます。
国が定めた基準額の額はかなり低く抑えられているため、地域別に基準額を設け、その範囲で実費が支給されることになっています。(注1)

東京都の1級地(東京都区部と、羽村市・あきる野市以外の24市)の場合
単身世帯 2人 3~5人 6人 7人以上
53,700円 64,000円 69,800円 75,000円 83,800円

 

※平成27年7月に基準額や人数区分が変更されたので、各自治体の基準額をよく確認しましょう。
先にも書きましたが、共益費や管理費、修繕積立金などは毎月のものであっても住宅扶助には含まれないので、他の扶助から負担する必要があります。

家賃が安いところに引っ越す必要がある?

例えば4人世帯で家賃10万円の物件に住んでいたとすると、基準額を超えています。
その場合生活保護が認められないのでしょうか?

多くの場合周辺の家賃相場や、基準額との差額、差額の埋め合わせ方法などを考慮して、生活保護の申請が認められます。
引っ越してからでないと申請が出来ないわけではありません。

東京都1級地の場合、4人世帯で家賃10万円だとすると、基準額69,800円を超えた30,200円は、生活扶助などの部分、収入認定除外の収入などから埋め合わせる必要があります。
このやりくりが厳しい場合は保護開始後に公営住宅や低家賃の住宅に引っ越すように指導されるかもしれません。

引っ越しの際の費用は生活保護で支給されます。

転居費用、敷金や更新料などはどうなる?住居に関する主な一時扶助

毎月の支出でない場合は、一時扶助が支給されます。
いずれも限度額があり、申請の必要があるので福祉事務所で確認してください。 

敷金等

新たにアパートを借りる場合、福祉事務所が転宅の必要を認めた場合など。グループホームの入居一時金、保証料・火災保険料の必要な場合。

契約更新料

契約更新時の手数料、保証料・火災保険料など。

住宅維持費

窓ガラスの破損、水漏れ、下水のつまり、網戸の設置など。身体障害者・高齢者・近くに銭湯がない場合の風呂の設置・修理

生活移送費

転居時の運送費。(転居時に関わらず依存症の自助グループ参加、求職活動の交通費などにも支給される)

家具什器費

冷蔵庫や炊飯用具、食器など。保護開始時、長期入院・入所後の転宅時に必要になった場合。

布団類・平常着

保護開始時、長期の入院・入所後に布団・衣類がない、使えない場合。

家財処分料

アパートなどを引き払い、施設利用する場合など

まとめ

高い売却益が得られる物件でない限り、一軒家やマンションを所有していても生活保護の申請をすることは出来ます。
賃貸の場合、基準より高い家賃の所に住んでいても、収入が最低生活保障の基準より低ければ申請することができます。

生活保護の申請の際、窓口で「安いところに引っ越してから、また申請に来てください」と言われたりすることがあるかもしれませんが、それは間違った指導ですので、気にせず手続きを進めてください。

引っ越しの費用や、家財道具など一時扶助で支給されものがあるので、福祉事務所に確認してみましょう。

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