生活保護の方で医療費の助成や補助が受けられる制度について

生活保護の方で医療費の助成や補助が受けられる制度について

病気や怪我の際、医療費の助成が受けられる制度は沢山あります。

対象となる人の経済的状況応じて、自己負担額に差が出るものもあれば、収入には関係なく医療費が助成、あるいは全額給付される制度もあります。

多くの制度では、生活保護利用者は自己負担がなくなりますが、労災や交通事故の場合は生活保護利用中に補償金や賠償金が払われた場合は、収入として認定され、保護費の返還が必要な場合もあります。
制度を利用中に生活保護を申請した場合、届け出が必要な場合もあります。

病気や怪我が理由で収入が減ることや、出費が増えることは避けられませんから、しっかりと備えておき、制度をきちんと活用できるようにしましょう。

健康保険

健康保険と高齢者の医療制度

国民健康保険の場合は、生活保護利用開始とともに保険証の返納が必要です。

自己負担はありません。

会社などの健康保険の場合、生活保護を利用することになっても本人と被扶養者の保険証は継続して使えます。
保険証と医療券を持参することで自己負担分の3割が医療扶助の給付対象になり、窓口での負担がなくなります。

前期高齢者(70~74歳)の場合1割負担分が医療扶助の対象になります。

難病や感染症、障害者の医療

障害者総合支援法(自立支援医療)

障害者に対して厚生医療・育成医療・精神通院医療として行われてきた医療給付は自立支援医療に移行しました。
自己負担は1割ですが、生活保護利用の場合、負担はありません。

精神保健福祉法

この法律の29条による精神科病棟へ措置入院の場合、全額給付されます。
その他医療保護入院、任意入院の場合は適用外です。

難病医療費助成

難病指定された病気の場合指定医に診断書をもらうと認定されます。
保険証の場合2割負担、または所得に応じた上限額が決められていて、どちらか低い方を負担します。

生活保護利用の場合本人負担はありません。

難病も障害者総合支援法によるサービスを受けられることになっており、自治体によっては難病手当などを受け取れる場合があるので、福祉事務所などに確認をしましょう。

感染症法

結核予防法も感染症法に含まれることになり、結核を含む感染症の蔓延防止のための入院は、この法律により全額給付されます。

蔓延防止のためではない入院や、一般治療の入院・通院は自己負担が5%です。
生活保護利用者の場合は医療扶助により負担がなくなります。

事故や病気の補償が受けられる制度

交通事故・その他第三者行為による被害

加害者が被害者に損害賠償を行うことが原則で、生活保護の医療扶助の対象外です。
ただし加害者が見つからない、賠償能力がないなどの時のみ医療扶助の対象となります。

示談が成立したりして賠償金が支払われたらその分は収入として認定され、保護費の返還が必要になります。

労災保険

仕事中、通勤中の事故、仕事と因果関係の大きい病気の場合に適用されます。
療養や休業に対する補償、年金、一時金や葬祭料などの給付があります。

近年、長時間労働などに起因する脳出血や心筋梗塞に対して、職業病として労災認定が下りることも多くなってきています。

この場合決定までに時間がかかるので、生活保護を利用しながら当面医療扶助の給付を受けることが可能です。
交通時などの場合と同様、労災保険の給付があれば返還が必要です。

その他

無料低額診療事業

経済的理由で病院に行けない時に国籍、健康保険、関係なく使える制度。福祉事務所で「特別診療券」の発行をしてもらうことで利用が可能になります。
ただし、これに対応している病院は限られているので注意が必要です。

医薬品副作用被害救済制度

適正に使用したのに発生した医薬品の副作用による病気・障害・死亡についての救済制度です。
詳しくは医薬品医療機器総合機構の救済制度窓口へ。

まとめ

ここで挙げた以外にも、原爆・公害の医療、石綿による健康被害の救済に関する法律等医療費を給付する法律は沢山あります。

妊娠、出産の場合は母子健康法により、妊産婦は自治体から検診費等の助成が受けられます。

その他自分にはどんな制度が当てはまるのか、生活保護を利用し始める、又は生活保護を利用している場合の扱いはどうなるのか、医療機関のケースワーカーや、福祉事務所、法律や制度を担当する機関などに確認しておきましょう。

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